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神戸水道道(宝塚市、西宮市、芦屋市、神戸市東灘区・灘区・中央区)

神戸水道道は、大正時代に千苅貯水池から上ヶ原浄水場を経由して市街地へ送水する水道管敷設にともない、その上に整備された専用道路であり、市内各所では「水道みち」や「水道筋」として今も親しまれています。

1. 基本情報

  • 名称:神戸水道道(千苅導水路跡・神戸水道みち)
  • 起点/終点:兵庫県神戸市北区・千苅貯水池 → 西宮市上ヶ原浄水場 → 神戸市街地奥平野浄水場
  • 整備時期:導水路は1914年(大正3年)着工、1921年(大正10年)に第1期完成。1926~1931年に第2期拡張が実施。
  • 構成:およそ15 kmに及ぶ山中トンネル(総延長約7,900 m)、8か所の暗渠、8か所の接合井、計12の水道橋(総延長約590 m)などを含む本格的な導水施設。
  • 機能:標高差を活かした自然流下方式で、宝塚経由で神戸市街に給水。現在も一部送水路は継続利用中。

2. 特長・見どころ

  • トンネル・水道橋跡:武田尾駅近くには石積み橋脚と鉄管が残る第一水道橋が現存。その他、山道に埋もれた暗渠や接合井なども各地に残る。
  • 境界杭:「神水」や「水道局」と刻まれた御影石・コンクリートの境界杭が沿道各所に見られ、歴史を伝える痕跡として知られる。
  • 市街地の水道道:上ヶ原から奥平野浄水場までの区間では、水道管が道路下に埋設され、「水道道」の名で親しまれる道筋が住宅地や商店街に埋もれて残る。
  • 商店街としての継承:「水道筋商店街」は、この導水路沿いに発展した地域生活の場として、現在も神戸を代表する商業ストリート。

3. アクセス

  • 起点(北側):千苅貯水池は神戸市北区道場町。周辺は公園化されており、散策道として整備。JR福知山線「道場駅」などからアクセス可能。
  • 終点(南側):奥平野浄水場付近(兵庫区)。ここから夙川や王子動物園方面、市街地へ水道網が伸びる。
  • 探索方法:トンネルや水道橋を目印にハイキング、または「水道筋」のアーケード沿いを歩く散策ルートがおすすめ。

4. 注意点

  • 断続的な現存:導水路全体が連続した散策路ではなく、各自治体の生活道路や緑道として断片的に残る形。
  • 私有地との境界:境界杭は敷地境界を示す重要点。立ち入りには注意と配慮を要します。
  • 施設の非公開:浄水場・貯水池などは原則非公開。見学には事前手続きが必要です。

5. その他(歴史・周辺施設など)

  • 背景:1890年代のコレラ流行を契機にパーマー構想が再検討され、千苅貯水池が水源として選定、導水路が建設。
  • 貯水設備:千苅貯水池は堤高42 m、堤長106 mの直線重力式堰堤で、1998年に国登録有形文化財および近代化産業遺産指定。
  • 給水ネットワーク:上ヶ原浄水場を経て、神戸市街へ送水された後、1967年以降は琵琶湖由来の水とのブレンド方式に移行し、現在も阪神水道との連携で運用継続中。
  • 文化的継承:「水道筋商店街」や周辺の沿道建築、緑道化された導水路跡は地域文化の象徴として親しまれる存在。