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横須賀水道道(愛川町、厚木市、横須賀市ほか)

横須賀水道道は、かつて海軍が中津川の半原水源地から横須賀市の逸見浄水場まで構築した送水管上の直線道路で、現在も「水道みち」として地形図や地名にその名が残り、一部は歩行者やサイクリングに活用されています。

概要

  • 位置・区間:神奈川県愛甲郡愛川町半原の水源地(中津川取水口)から横須賀市逸見の浄水場まで、延長約53 km。
  • 完成時期:1912年着工、1918年部分通水、1921年全線完成。
  • 仕組み:標高差を利用した自然流下方式で、当時としては国内屈指の長距離導水施設。
  • 役割:横須賀軍港と周辺市街の慢性的な水不足を解消するため建設され、戦後は横須賀市営水道に継承。

特長・見どころ

  • 直線性:導水管の直線的な敷設に合わせた道路形状が特徴。住宅地の中にも一直線の細道として残る。

  • 遺構・モニュメント:

    • 「水」の字が刻まれた境界杭や石柱が沿線各所に現存。
    • 柏尾川に架かる水管橋や、海老名市大谷のレンガ舗装区間など、往時の姿を感じさせる場所がある。
    • 横須賀市逸見浄水場の緩速ろ過池調整室などは国登録有形文化財。
  • 緑道化区間:綾瀬市、藤沢市など一部区間は遊歩道や公園と一体化し、散策路として整備。

アクセス

  • 起点(北西側):半原水源地(神奈川県愛川町)。神奈中バス「半原」停留所から徒歩圏。
  • 終点(南東側):横須賀市逸見浄水場。京急本線「逸見駅」より徒歩約10分。
  • 通過エリア:愛川町 → 厚木市 → 海老名市 → 綾瀬市 → 藤沢市 → 鎌倉市 → 逗子市 → 横須賀市。
  • 探索方法:すべてが連続した緑道ではなく、断続的に道路・遊歩道・生活路として現存するため、地図や自治体案内を確認しながらの散策が望ましい。

注意点

  • 連続性なし:現在はサイクリングロードのように連続した専用道ではなく、分断・未舗装区間も存在。
  • 通行環境:一部は生活道路や車道と重複。散策時は車両や歩行者に十分注意が必要。
  • 施設見学制限:浄水場や導水管内部は通常非公開。外観や沿線の遺構を楽しむのが基本。

その他(歴史・周辺施設など)

  • 建設背景:横須賀軍港の発展に伴う深刻な水不足を解決するため、相模川水系からの大規模導水事業として計画。

  • 技術的特徴:全長53 kmを自然流下のみで導水する方式は、当時として画期的。

  • 戦後の変遷:1950年代以降は横須賀市が水道を管理。2015年に「半原系統」は廃止されるが、導水路跡は水道道として形を残す。

  • 沿線の見どころ:

    • 海老名市:水道みち緑道(レンガ舗装区間)。
    • 藤沢市・鎌倉市:直線の細道や石碑。
    • 横須賀市:逸見浄水場施設群(文化財指定)。
  • 地域資源として:現在は歴史散策路としての役割が強まり、各市の郷土史・文化財めぐりとも結びついている。